日時
平成28年8月26日 金曜日
場所
パレスグランデール (山形市荒楯町)
主催
やまがた舞子を育てる会
山形芸妓育成支援協議会
次第
- 開会
- 挨拶
- 発表
- 祝辞
- 研修費贈呈
- 感謝状贈呈
- 乾杯
- 祝宴
- お開き
演目
「伝承の夕べ」は平成九年八月の第一回より、一度も休むことなく毎年二回開催し、今回で三十九回目を数えます。この度は、二十周年記念番組として、「花舞台四季彩二十年乃賑(はなぶたいしきのいろどりふたとせのにぎわい)」と題しまして、大和楽でつづる春夏秋冬を、清元美多郎師匠が構成・演出します。
花舞台四季彩二十年乃賑
春・花の露
|
春を呼ぶ
風に心も誘われて
冬の名残の枝々に
つぼみの紅の薄化粧
膨らむつぼみさながらに
花へと逸るわが胸の
熱き想いに染まる頬
春風の
今宵のほかはいつになく
肩に冷たき花の恋
|
立方 |
幸子 = 小蝶 雪子 = 二郎 妙子 = 菜乃葉 |
|
春は「花の露」です。文豪 谷崎潤一郎、昭和の名作「細雪」、皆様お読みになられた方、また映画やテレビでご覧になられた方もいらっしゃると思います。
この細雪は、昭和十七年より執筆されましたが、太平洋戦争により、「時局にそわぬ」と発表を中断、その後昭和二十三年に完結しました。
細雪が舞台化されましたのは、昭和四十一年「放浪記」でもお馴染みの菊田一夫脚本、演出で、上演回数はこれまで千二百回を超え、多くの名女優の競演により、現在でも上演されております。
舞台の終幕、姉妹が紅しだれの下で「どんな世の中になっても、この花だけは咲き続けるだろう」と言って幕が下ります。
「花の露」は、平安神宮の紅しだれを見物する姉妹を描き、平成七年、第一回「白蝶会」で上演されました。今回、次女・幸子に小蝶、三女・雪子に二郎、四女・妙子に菜乃葉が挑みます。
七夕
今宵七夕星まつり
笹の葉さやさや短冊ひらら
ひと夜の逢瀬のはかなさよ
頬につたわる涙ひとすじ
空やながめん
|
|
夏は「七夕」です。「伝承の夕べ」でこれまで二度上演しております。平成十二年八月第七回の折には、四メートルの竹飾りを運び、このパレス会場に設置、話題となりました。今回、櫻子・志乃・ことり・あやめがつとめます。
菊の盃
|
長寿を祝う菊の盃
汲めども尽きじ飲めども尽きじ
猩々舞を舞おうよ
面白や
尽きせぬ宿こそ目出度けれ
|
|
秋の「菊の盃」は、今回初めての上演です。「猩々(しょうじょう)」とは、中国の伝説に登場する水中に棲む霊獣。酒を好み、不老不死の福酒を人間にあたえるとされ、酒に酔った足取りを、ゆったりとした抜き足や流れ足で見せ、いつしか波の間に姿を消して行く、という舞台です。猩々を菊弥が演じます。
雪の降る街を
雪の降る降る雪の降る静けき街に
雪の降る街を雪の降る街を
想い出だけが通り過ぎてゆく
雪の降る街を遠い国から落ちてくる
この想い出をこの想い出を
いつの日かつつまん
温かき幸せのほほえみ
|
雪の降る街を雪の降る街を
足音だけが追いかけてゆく
雪の降る街をひとり心に充ちてくる
この哀しみをこの哀しみを
いつの日かほぐさん
縁なす春の日のそよ風
|
|
冬「雪の降る街を」もこれまで二度上演しております。今回は、小蝶、二郎の二人立ちでご覧いただきます。
フィナーレ
山形をどり
春は三島のお社様の
鳥居くぐってお稽古へ
八重の心も一重にまとめ
賑う座敷や花小路
山形芸者の心意気
|
どんな舞台も花の舞台よ
辛い稽古も結んで開く
今日の踊りに心も踊る
おいでよ見てね見ててよね
やまがた舞子の晴れ舞台
|
|
立方 |
菊弥・菜乃葉・櫻子・志乃 ことり・あやめ・こづえ・小雪 |
|
フィナーレは「山形をどり」です。この曲は、平成五年十月に安達清作詞、清元美多郎師匠が山形花柳界の為に作曲、翌、平成六年二月「しょう月」節分祭にて、山形芸妓連が「出(で)」の衣装で初演されました。この度は大和楽より大和左京(やまとさきょう)師、大和久萌(やまとひさもえ)師、笛の藤舎推峰(とうしゃすいほう)師、琴の伊藤享子様をゲストとしてお招きしております。
唄 |
大和左京(大和楽) 大和久萌(大和楽) 清丸 |
三味線 |
大和左幸 小菊・美ゆき・雪路 |
|
|
箏 |
伊藤享子 |
鼓 |
金太 |
笛 |
藤舎推峰 |
陰囃子 |
藤乃 |
|
フォトギャラリー